円形脱毛症の症状とは?脱毛の種類と重症度からわかることとは…
こんにちは。円形脱毛症はその症状や重症度に違いが見られます。病院での治療ですべての症状が治るとも限りません。私たちはどんな治療をするべきでしょうか。円形脱毛症は「自己免疫疾患」と言われます。免疫の観点からもう少し理解を深めていく必要があると思います。
円形脱毛症の症状には、いくつかの分類があり、重症度にも違いがあります。それぞれの症状によって適切な治療が必要、なんて言うんですが、本当にそうでしょうか。
私は円形脱毛症の患者として、長年ハゲと付き合ってきました。治らないまま来てしまいました。それは、今まで、ちゃんと円形脱毛症の原因と向き合って来なかったからではないかと思うんです。
円形脱毛症に対して、ちゃんと向き合ったことありますか?
円形脱毛症の原因を考えていくと、「免疫」というものにたどり着くんですね。そこで、私たちはどんな治療をするべきなのか。今、私と同じように円形脱毛症に悩んでいる方にも、病気の理解を深めて、どんな治療が効果的かを考えて欲しいと思います。
私は、どんな症状であろうと、治すことは可能だと思っています。
目次
円形脱毛症の症状
円形脱毛症は、髪の毛の一部が抜ける症状ですよね。円形脱毛症も髪の抜け方などによって、いくつかの種類に分けられます。また、重症度の違いもあるようです。
参考になるのは日本皮膚科学会が作っている円形脱毛症診療ガイドラインですね。
その中で、どんな症状にはどの治療を行うのが効果的かということが書かれています。それは円形脱毛症の種類や症状の重症度、また現在の状態が進行中なのかどうかによって分かれています。
円形脱毛症の分類
日本皮膚科学会の円形脱毛症診療ガイドラインによると、円形脱毛症の症状は4つに分類されています。
症状の分類
- 1.通常型円形脱毛症
- 脱毛の程度によって以下の2つがあります。
- 単発型
- 脱毛斑が単発のもの
- 多発型
- 複数の脱毛斑を認めるもの
- 2.全頭脱毛症
- 脱毛巣が前頭部に拡大したもの
- 3.汎発性脱毛症
- 脱毛が全身に拡大するもの
- 4.蛇行状脱毛症
- 頭髪の生え際が帯状に脱毛するもの
私の症状は1の通常型円形脱毛症の中の「多発型」だと言えると思っています。前髪の生え際、側頭部、後頭部に複数の脱毛があるんですね。ただ、まゆ毛やまつ毛が抜けるときもあって、そう考えると、頭だけの脱毛ではない「汎発性脱毛症」とも言えるのかもしれません…。
さらに言えば、体毛は薄い方なので、やっぱり汎発性かもしれませんね。全身で脱毛の症状が出ているのかもしれないので…。そう言えば、後頭部の脱毛はつながっているように見えるので、蛇行状とも取れなくもないですね。
円形脱毛症の重症度
円形脱毛症の重症度は髪が抜けた部分の面積、頭部以外の脱毛の程度を重視しているようです。アメリカでの分類を参考にしているようですね。
重症度の分類
円形脱毛症診療ガイドラインには、重症度による分類も記載されています。
重症度 | 症状 |
---|---|
S0 | 脱毛が見られない |
S1 | 脱毛巣が頭部全体の25%未満 |
S2 | 脱毛巣が25~49% |
S3 | 脱毛巣が50~74% |
S4 | 脱毛巣が75~99% |
S5 | 脱毛巣が100%(全頭)脱毛 |
一般的には脱毛範囲が広いほど治りにくいと言われています。
あなたの円形脱毛症の種類と重症度がわかりましたか?
重症度で言えば、私の場合はS1だろうと思います。おそらく頭全体の4分の1までは抜けていないなという感じ。数はたくさんあるんですけどね。
症状による病院での治療法
こういった症状の種類や重症度に応じて、推奨されているそれぞれの治療法があります。日本皮膚科学会が推奨している治療法。つまり、円形脱毛症を治すにはどうしたらいいのかに対する皮膚科の先生の答えということですよね。
ガイドラインによると、上の種類や重症度に加えて、進行期と症状が固定してしまっている場合によって推奨される治療法が違っています。進行期とは、発症から3〜6ヶ月、症状固定は、発症から6ヶ月以上が目安のようです。
例えば、症状がS1というわりと軽症である場合には、進行期であれば、内服薬や外用薬で治療、症状が固定しているなら、ステロイド局所注射か、局所免疫療法が推奨されています。
ただ、円形脱毛症診療ガイドラインは、治療の参考のような位置づけで、この治療法を絶対に行わなければいけないというような強制的なものではないとされています。だから、どの病院に行くのか、どの皮膚科に行くのか、どの先生に診てもらうのかで、治療法はだいぶ違ってくるのではないかと思いますね。
つまり、円形脱毛症をどう治療するかとなったとき、これだというものがないというのが現状だと思います。この治療法なら間違いないといったものがない。少なくとも皮膚科で診てもらうならですよ。
Point
円形脱毛症の分類は、曖昧な部分もあり、効果的な治療法も難しい!
私も円形脱毛症になる度に病院には何度も行きました。途中で病院を変えたりもしました。ですが、私の場合はそう簡単には治りませんでした。病院で治る人もいるのかもしれませんが、治らない人もいるわけですよね。
病院に行けば、必ず何とかなるというものではないんです。それが、このサイトを作っている理由でもあるわけです。病院でみんながハッピーなら、だれも悩んでいないでしょうからね。
Point
円形脱毛症は、病院に行けば、必ず治るというものではない!
症状の違いとは何か
単発型、多発型、全頭型、汎発性、蛇行型といった円形脱毛症の症状を見たわけですが、この違いは何でしょう。円形脱毛症と言っても、症状が人によって様々に現れる理由です。
私は円形脱毛症の進行度なんだろうと思っています。最初は単発型であったとしても、その後、ハゲが増えて多発型になり、まゆ毛なども抜けて汎発型になったり、髪をすべて失って全頭型になったりする。
私も経験がありますが、複数の脱毛があると、その部分同士がつながって、より大きくなってしまう。こうして、頭全体における脱毛面積がどんどん広がっていくということでしょうね。
だとすると、円形脱毛症はなるべく早くその症状を止めてしまうことが重要だということになりますよね。脱毛してしまった部分から髪が生えてくることも重要ですけど、それだけじゃない。次のハゲができてしまうことも止めなければいけません。
一般的に単発型の場合は治りやすいと言われています。複数型でも数が少なく、面積が小さい場合には治りやすいと言われます。その段階で原因を突き止めて、症状を止めるようにしなければいけませんよね。
そのために何をすべきか、効果的な治療法は何なのでしょうか。
円形脱毛症ガイドラインでの治療方針
ところで、先ほど見た日本皮膚科学会の円形脱毛症診療ガイドライン。ぜひ、一度読んで欲しいと思うんです。治療するためにはとても参考になりますので。
なぜなら、かなり正直に書かれているんです。医者の権威を守る必要もあるでしょうからね。それから製薬会社との関係もあるだろうから、薬寄りの内容かなと勝手に思いながら読むわけですが、そうでもありません。わりと正直です。
私の感想なので、みなさんがどう思うのかはわかりませんが。治療法の中でも効果がわからないものはわからないと書いているんですよね。
ガイドラインで推奨されている多くの方法では、ステロイドという薬を使っています。やっぱり薬に頼るわけですけどね…。そこは医者だから当然だろうと思います。とにかく皮膚科学会が推奨している治療方法では、ステロイドも使っているんですよ。
ステロイドという薬には、免疫を抑える効果があるわけですね。ここが重要です。
円形脱毛症の原因って何ですか?「自己免疫疾患」と言って、免疫異常だとされているんです。免疫異常の症状として、脱毛が起こっていると言った方がいいと思います。だから、円形脱毛症の根本には免疫というものがある。免疫に異常がなければ、円形脱毛症は起こらないということ。
もう少し、円形脱毛症の原因を考えてみたいと思います。
Point
円形脱毛症の治療には免疫力を抑える効果のあるステロイドという薬が使われている!
円形脱毛症を原因から考える
円形脱毛症の原因をネットで調べてみると、だいたい同じ答えにたどり着きます。それが「自己免疫疾患」です。知っていましたよね?
原因について、この6文字で納得していると、治らないんだと思いますね。もっと理解を深めないといけないと私は気付きました。
免疫は、体を守るための重要な仕組み。細菌やウイルスが体内に入ってきたら、免疫が働いて、病原体をやっつけてくれる。また、予防接種のワクチンでウイルスを体内に入れておくと、免疫がついて、病気にかからない、というような話も聞きますよね。
つまり、免疫は私たちの健康を維持するために必要なもの。免疫の仕組みがなければ、健康どころか、生きているのも難しいほど、人間の体にとっては重要で基本的な仕組みです。
免疫は私たちを守る存在。ところが、円形脱毛症の原因とされている自己免疫疾患というのは、私たちの体を守ってくれるはずの免疫が、自分の体を攻撃してしまうような病気です。
自己免疫疾患の中には、円形脱毛症以外にもいろんな病気があるんです。糖尿病、関節リウマチなどもそうです。たくさんある中の1つの症状として、円形脱毛症があるということですよね。
とにかく、免疫に何か問題があって円形脱毛症が起こっているということになりますよね。ここで大事なのは、免疫にどんな問題が起こっているのかということ。
これがよくわかりません。調べてもなかなかわからないんです。円形脱毛症になって悩んでいる人は多いのに、役に立つ情報がほとんど見つからないんです。
でも、がっかりしないでください。免疫の研究は日々進んでいることも事実です。免疫の分野では、自己免疫疾患をどう解決するのかについて、強く意識されています。円形脱毛症を対象にしている研究はあまりないですが、自己免疫疾患の原因を考えている研究者は多いということなんです。そして、近年、新しいことがどんどん発見されているのが免疫の分野でもあります。
Memo
2017年時点で、ノーベル賞の日本人有力候補と言われている坂口志文先生。この先生は、まさに自己免疫疾患につながるところの仕組みを研究されていると言えます。
免疫の研究から、ヒントが得られるような気がします。円形脱毛症が自己免疫疾患だとするなら、私たちは、円形脱毛症の情報だけでは解決できません。はっきり言ってしまうと、皮膚科学会の診療ガイドラインですら、免疫の仕組みを無視しているように感じられるからなんですね。
私たちは円形脱毛症を知らなすぎます。患者も医師もよく知らない中で治そうとする。でも、治らない。だから悩んでいる。このままで治るのでしょうか。治らないんですね。
本当に治すためには、そこをちゃんと理解しなきゃいけない。そして、私は調べています。免疫のこと。円形脱毛症を治すためには免疫を理解しなきゃいけないと気づいたのです。
Point
免疫の分野の研究が、円形脱毛症を治すための参考になる!
症状によって治療は変わるのか
免疫に異常があって、円形脱毛症が起こるわけですね。そう考えると、あまり症状別に治療法を意識することもなくなるのではないかと思います。
原因がよくわからないとは言うものの、簡単に言うと、円形脱毛症って免疫が毛包を攻撃することで髪が抜けるだけのことなんですよね。
髪が抜けた面積がどうであっても、脱毛部分が1つだろうが10個だろうが、治すために私たちがやるべきことは同じだと思います。つまり、免疫の異常を解決する。免疫の働きを正常にしてやることなんですよね。
免疫が正常に働く状態なら、体に自己免疫疾患は起こらないわけですからね。どうすれば正常になるのかを考えないと治らない。
だから疑問なんですよ。ステロイドを使うような方法って。免疫が髪を攻撃するから、その攻撃を止めさせようとする。そのためには免疫を弱める。これが正しい方法でしょうか。違いますよね。
こういう押さえつける方法ってダメですよね。世の中のいろんな仕組みを見ればわかることです。無理矢理に押さえ込もうとすれば、反発がある。同じことだと思います。ステロイドをやめた途端にまた免疫が攻撃を開始しますよ。こういうのを対処療法って言うわけです。
免疫異常に対して逃げているんです。根本から治さないから、症状が長引くし、広がるし、再発もするんですね。根本から治さないといつまでたっても治らない。それが自己免疫疾患であって、円形脱毛症であると思います。逃げてはいけないってこと。
Point
円形脱毛症が免疫異常だからといって、免疫を押さえつけても治らない!
完治させることが重要
はじめてなった人は、どのくらいの期間で髪が生えてくるのかを気にすると思います。髪が生えれば、もう悩むこともないのに…と思うかもしれません。だけど違います。再発するんですから。
治る前に次の脱毛が起これば、単発型から多発型になって、それが広がって全頭型になることもあるんです。頭以外にも広がれば、汎発型になる。どんどん進行してしまう。だからこそ、私たちは、一度患ったなら、完治ということにこだわらなければならないわけですよね。
今、円形脱毛症で苦しんでいる人は、できるだけ早く完治に向けて取り組むべきだと思います。毛が抜けるのつらいですよね。外出するのも嫌になりますよね。だから、完治させましょうよ。そのためには、今のままではいけないのではないでしょうか。
Point
円形脱毛症は完治させないかぎり、何度も再発する!
注目されている自己免疫疾患
それではどうやって円形脱毛症を完治させればいいのでしょうか。一言で言うのは難しく、様々なことを説明していく必要があります。ここでは、ちょっとだけ免疫に関することを書くだけにとどめておきますので、他のページも見てくださいね。
免疫の分野の研究は進んでいて、いろんな情報があります。まさに円形脱毛症の原因とされている自己免疫疾患は、この分野の大きなテーマの1つです。
近年、自己免疫疾患は増えています。また、アレルギーという疾患も増えていますよね。花粉症や食物アレルギー、これらも免疫異常が原因と言われる疾患です。
免疫の研究は、新しい発見も相次いでいて、かなり情報も錯綜しているように思います。調べてみると、自己免疫疾患がそう簡単に解決できる問題でもないような気がしてきます。それは、免疫の仕組み自体がものすごく複雑にできているから。
もともとは病原体を排除するための仕組みと考えられていた免疫が、自分の細胞に対しても働く重要なものだという発見があり、そして、自分自身の体を攻撃することもあるとわかってきました。
一方で免疫は攻撃する働きがあって、それとは逆に攻撃を抑える機能もあることがわかり、その抑制機能を「免疫寛容」と言います。そこに異常があると自己免疫疾患が起こるというのが今の考え方です。
これは、ここ30年ぐらいの研究によって明らかになってきたこと。免疫については200年前にはわかっていたわけですが、比較的、新しい発見の中に自己免疫疾患はあるんです。
本来は自分自身の体を攻撃しない免疫の仕組み。なぜ攻撃しないのかと言えば、自分自身であることを免疫が理解できて、攻撃しないように体内で命令が出されなければいけないわけです。
ところが、そうなってはいない。だから、自己免疫疾患が起こっています。ここを問題視しないと、違った方向に行くし、違った治療法を選択してしまいます。
私は医者ではありません。ただの円形脱毛症の患者の1人です。あなたも医者ではなくて患者ですよね。だからこそ、円形脱毛症診療ガイドラインを無視することもできますよ。自分の責任で治療ができるのが、患者の特権なんですからね。
円形脱毛症の治し方を一緒に考えていきましょう!
Point
円形脱毛症は、免疫寛容の仕組みが破綻した状態で起こっている!
まとめ
円形脱毛症にはいくつかの種類があり、重症度も異なり、進行状況の違いもあります。これらの症状の違いによって、治療法を選択するべきだというのが皮膚科の考えです。そして、結局はステロイドを中心にした薬が使われ、免疫を抑制することで治す「対処療法」が行われています。
しかし、免疫を一時的に抑えても、根本的な解決にはならず、円形脱毛症が重症化することも、再発することもあります。ですから、治療するにあたっては、免疫の理解が必要で、自己免疫疾患がどのように起こるのかを理解することで完治につながる治療法が可能になると思います。
この記事のポイント
- 円形脱毛症の分類は、曖昧な部分もあり、効果的な治療法も難しい!
- 円形脱毛症は、病院に行けば、必ず治るというものではない!
- 円形脱毛症の治療には免疫力を抑える効果のあるステロイドという薬が使われている!
- 免疫の分野の研究が、円形脱毛症を治すための参考になる!
- 円形脱毛症が免疫異常だからといって、免疫を押さえつけても治らない!
- 円形脱毛症は完治させないかぎり、何度も再発する!
- 円形脱毛症は、免疫寛容の仕組みが破綻した状態で起こっている!