円形脱毛症の予防、重症化への対策は生活習慣を変えるしかない

こんにちは。円形脱毛症は重症化することもある。そうならないためには回復に向かうしかないんですよね。必要なのはなんでしょうか。私は生活習慣を変えるしかないと思うんです。でも、生活習慣と言っても曖昧です。もっとはっきり何をすべきかを考えてみなければいけません。
円形脱毛症を引き起こす要因の1つが生活習慣です。生活習慣と言っても、何をどうすればいいかよくわかりませんよね。
そのヒントはあります。円形脱毛症が自己免疫疾患であるというところにあると思っています。つまり、円形脱毛症とは免疫の異常だということ。
免疫を高める方法は調べれば、いろいろ見つかるのではないかと思います。でも、ここで考えなければいけないのは自己免疫疾患なんですね。そこから免疫をどうすべきか考えないといけない。
円形脱毛症を予防することは可能?
円形脱毛症の発症を未然に防ぐということは難しいような気もします。普段の生活の中で突然というタイミングで現れる症状。それを事前に防ぐというのはかなり難しいことではないかと思うんです。
ですが、私の場合は違います。何度も再発しているからです。私の体質は円形脱毛症を発症しやすいところがあるんでしょうね。そうとわかれば、予防することも可能ではないかと思います。
また、すでに円形脱毛症を発症してしまった人。これから、さらに脱毛が進行するのではないかという不安があると思います。重症化するケースも少なくありません。これも防げますよね。
つまり、円形脱毛症は最初の発症を防ぐことは難しいにしても、重症化や再発は防ぐことができると思います。

どんな対策をするべきか
だれも円形脱毛症になりたくてなっていない。不運にもなってしまった。問題は重症化せずに回復できるかです。そのために必要なのは、何でしょうか。
円形脱毛症は遺伝や環境が大きく関わっていることは否定できません。ストレスや環境の変化、そして遺伝的な要素が合わさって、引き起こされているわけですよね。
ところが、遺伝をどうにかできるわけではありません。環境にしても、突然の大きなストレスが降りかかってくることもある。生きていればその可能性は大いにあり得ますよね。私たちはその度に円形脱毛症を発症しなければいけないんでしょうか。
そんなことはありません。環境を変えられる人は変えればいい。それが難しいのであれば、どうするか。例えば毎日のストレスを減らすことができないのであればどうするか。
答えは簡単です。ストレスに耐えられるようになっていけばいいんです。そういう体を作るのが生活習慣だと言えます。

何もストレスに耐えられる強い精神力を作るために、身を削るような修行をするという話じゃないんですよ。円形脱毛症が起こらないように、日頃からしておくということだけです。
Point
ストレスがあっても円形脱毛症が起こらないようにするのは生活習慣!
腸内細菌叢と免疫との関係
円形脱毛症は自己免疫疾患と言われ、免疫の問題だと言われています。そう考えると、もう頭皮がどうとか、髪がどうと考えるよりも、体の中から改善していかなければ意味がないんですよね。
体を健康にするためにどうしたらいいか、普通に考えれば、食事面が関係してくるのは当たり前の話。円形脱毛症も食事が重要だと私は思うんです。
食べたものは体の中でどうなるでしょう。腸から血液中に取り込まれますね。腸というのが、最近はかなり注目されています。どうして注目されているか知っていますか?
腸は免疫と深い関係があるから注目されているんですよね。

「第二の脳」なんて呼ばれたりもしていますから。実は健康にとって腸はすごく重要だということ。ただ、円形脱毛症との接点はあまり考えられていない気がします。
これが不思議なんですよ。私は円形脱毛症のことを調べました。すると、免疫のことを知る必要があって、自己免疫疾患やT細胞のことがわかって、たどり着いたのは腸内環境なんですね。
あなたが同じように調べてみても同じ所にたどり着くと思うんです。今のところは、円形脱毛症を治すなら、もう腸内環境は避けて通れないと言ってもいいぐらいです。
腸の中には細菌がいる
円形脱毛症のことを調べていくと、免疫のことが出てくる。そして、免疫のことを調べると腸だとなる。さらに調べていくと、腸内細菌にたどり着きます。
腸の中には腸内細菌がたくさんいます。100兆もの細菌がいる。これは人間の細胞の数が60兆個なので、それよりも多い菌がいるわけですよ。ここが大事なんですね。

この腸内細菌が何をしているのかと言えば、免疫を強くすると言うんです。免疫が強くなるとウイルスに対する抵抗力を持ちますからね。風邪もひきにくくなるのでしょう。
ところが、免疫が自分の髪を攻撃するのが円形脱毛症。だとすると、免疫が強くなることは問題…と思いませんか?

腸内細菌の仕事はただ免疫の攻撃力を強めるということだけではないようです。もっと複雑。
Point
腸内細菌は免疫を強くする!
腸内細菌の種類
腸内細菌の種類はどのくらいだと思いますか?1000種類にも及ぶと言われます。そして、これらの菌を研究している人がいる。善玉菌とか悪玉菌という話もあります。体にとって有益な菌が増えること、それが腸内環境を整えるということになりますよね。
ですが、ここで注目したいのは、ある腸内細菌です。1000種類もいる細菌の中に、クロストリジウムという種類に含まれる菌が重要だという研究があります。何に重要かといえば、まさに円形脱毛症に影響を与える免疫にとって重要なのです。
参考:
クロストリジウム属菌がTreg細胞の誘導に必須であるという研究Induction of colonic regulatory T cells by indigenous Clostridium species.

私たちが必要とするのは、円形脱毛症への効果なんですよね。クロストリジウムという種類の菌が、どうも免疫を抑える役割の細胞を作るのに必要だという研究があります。
自己免疫疾患に関わる免疫
免疫を抑制する細胞として知られているのは「制御性T細胞(Treg)」という免疫細胞です。制御性T細胞がないと自己免疫疾患を引き起こすと言われているんですよね。
そこで、制御性T細胞はどのように作られるのかと言うと、胸腺というところでも作られるのですが、腸でも作られることがわかっています。しかも、制御性T細胞は体中のいろんなところにありますが、腸には他の場所に比べて3倍ぐらい多くあると言われています。
参考:
小腸・大腸においては、Treg 細胞の割合は極めて多く、CD4 陽性 T 細胞の約 30%以上を占めている。なぜ消化管において Treg 細胞は顕著に多いのか。我々は腸内細菌が腸管での Treg細胞を増加させているのではないかと考えた。
食事と腸内細菌による消化管T細胞誘導機構の解明 本田賢也 東京大学大学院医学系研究科免疫学講座准教授
制御性T細胞は、腸内でナイーブT細胞からの分化という形で作られます。その分化を誘導させているのが、クロストリジウムの菌だと言うのです。

つまり、自己免疫疾患を止めるために重要な役割を担う制御性T細胞を作るときに、腸内細菌が必要だということになるんですね。
Point
Treg細胞が作られるためにはクロストリジウム属の菌が重要!
どのような生活習慣が重要か
免疫の仕組みも複雑なんですが、腸内細菌も単純ではないようです。いろんな菌がいて、菌同士のやり取りがあるんですね。そのやり取りは人間にも影響しているみたいです。その結果、体へのいい影響も悪い影響も出てくる。
ここまで見てくるとわかりますよね。腸内環境を整えなければいけない。腸内の菌の構成を腸内フローラと言いますが、円形脱毛症にも腸内フローラの改善は必要だということですよね。そんな情報はどこにもないのですが、免疫の研究を見ていくとそうなるんですよ。
少なくとも、私はそう思っています。腸内フローラを改善するように、生活習慣を見なおさなければいけないということでしょう。

もちろんストレスや睡眠不足なども、腸内環境を悪化させる要因になるわけです。だけど、一番重要なのは、そして簡単なのは、食事だと思うんです。食生活は基本。円形脱毛症を回復させるための食事というのを考えてみる必要があります。
Point
腸内環境を整えるには食事が基本!
生活習慣を見直す
生活習慣を大きく変えることは難しいと思います。だけど、食生活をちょっと変えるぐらいはできるだろうと思いませんか?それすらできないんでしたら、きっと治らないんですよ。
腸内環境を改善するために食べるもの。乳酸菌とかビフィズス菌。ヨーグルトや乳酸菌飲料がいいと言われます。これは、菌を取り込むことになるんですね。もちろん腸に棲みつくと、いい効果がある菌です。
このように生きた菌を取り込むことを「プロバイオティクス」と言います。
一方、すでに腸内に棲んでいる菌のエサを取り入れることを「プレバイオティクス」と言います。食物繊維やオリゴ糖がいいと言われます。

理想の生活習慣
私も実践しているんですが、食生活で腸内細菌を意識してみる。これによって、免疫が変わります。これは薬で治すのとは違います。もともと腸にはたくさんの菌がいる。その構成が良くないとか、種類が少ないというのが良くないらしい。
Memo
腸内細菌叢のバランスの破綻を「dysbiosis」と言います。
例えば、乳酸菌のサプリなんていろいろあるんですよね。何億個の乳酸菌が一粒で摂れるとか。生きたままの乳酸菌が届くとか。そういう宣伝をよく見るわけです。
でも、私の経験によると、やっぱりいろんなものを摂るのがいいような気がします。例えば、同じヨーグルトを毎日食べるというよりも、納豆やキムチなど、発酵食品、それに食物繊維なども豊富に食べるのがいいと思います。
その中で、自分に合ったものも見つかるだろうし、腸内フローラと免疫の関係は、そんなに単純じゃないと思うからなんですよね。クロストリジウムの菌がいれば、それで円形脱毛症が治るなら、その菌を腸に移植するのがいいんでしょう。
でも、おそらく、他の菌との関係や影響がある中で、免疫への影響を与えているのではないかとも思います。なので、いろんな菌を摂り入れて、その菌を腸内で元気にするようなものを食べる。これが円形脱毛症を治すために必要な食生活だと思います。
Point
腸内フローラは、バランスが大事!
まとめ
円形脱毛症の再発や重症化を防ぐには、生活習慣を変えることが重要です。円形脱毛症を引き起こす自己免疫疾患には、制御性T細胞という免疫細胞の影響が考えられています。制御性T細胞は腸内でも生まれていて、腸内環境の改善が円形脱毛症の回復にも効果があるのではないかと考えられます。
円形脱毛症の重症化や再発を防ぐための生活習慣とは、食生活の見直しであり、腸内環境を整えるような食生活に変えることが大事だと思います。
この記事のポイント
- ストレスがあっても円形脱毛症が起こらないようにするのは生活習慣!
- 腸内細菌は免疫を強くする!
- Treg細胞が作られるためにはクロストリジウム属の菌が重要!
- 腸内環境を整えるには食事が基本!
- 腸内フローラは、バランスが大事!