円形脱毛症と免疫とストレスの関係。免疫が強いから円形脱毛症になる?

こんにちは。円形脱毛症は免疫の問題だと言われています。ただ、単純に免疫が強いから髪を攻撃するとも言えないんです。発症前にストレスを感じることが多い円形脱毛症。免疫の研究を見ていると、そこには腸内環境との関係があるように思われます。
円形脱毛症は免疫との関連があると言われています。じゃあ、どんな関係があるというのでしょうか。皮膚科の先生から説明がありましたか?
さらにストレスとも関係がある。では、ストレスがどうして脱毛につながるのか。このへんを知っておくと治し方もわかってくるはずです。
目次
円形脱毛症は自己免疫疾患
円形脱毛症の原因、よく「自己免疫疾患」って言われますね。免疫が自分の体を攻撃してしまう病気ですよね。どうして、守るべき自分の体を攻撃してしまうんでしょうね。

自己免疫疾患って免疫が強いからなるわけじゃないんですよね。免疫が体のあちこちで働く以前に、自分を攻撃しないための教育がされているんです。
教育によって自分の体を攻撃しない。それなのに攻撃するのが自己免疫疾患。そのあたりに異常があるわけで、免疫が弱い人は円形脱毛症にならないわけではありません。
そこを私は勘違いしていました。円形脱毛症の人は知っておいた方がいいと思います。免疫が強いか弱いかの問題ではなく、正常か異常かの問題で発症しているんですからね。
Point
円形脱毛症は免疫の強弱ではなく、以上であることが原因!
免疫の複雑な構成
免疫のことを調べてみると、すごく複雑だし、定説がないというような状態。例えば、免疫とは血液の中の白血球のことなんですね。その白血球の中にもいろいろあって、単球とか、顆粒球とか、リンパ球とかがある。
で、リンパ球の中にはT細胞があって、B細胞があって、NK細胞があって、もうこの時点で複雑ですよね。

今書いた分類の仕方が一般的だと思って書いていますけど、そうでもないんですね。他にも新しく免疫細胞が発見されているし、それによって分類もいろいろ変わっている。自然リンパ球と言われるものもあるんですね。
T細胞とB細胞も、働き方は全然違うのですが、顕微鏡で見た感じはすごく似ているとか。だから、はっきりしていないような状態なんです。そしてとても複雑。
皮膚科で行われる治療について
免疫は複雑ですからね。だから、皮膚科の先生がどこまで免疫を理解して、どこまで治療に効果を求めているかは疑問に感じる部分もありますね。そこに円形脱毛症の患者が期待しているということが、なんか違う気がするんです。
皮膚科での治療は、免疫の異常を治すわけじゃないんです。免疫に異常があって毛包を攻撃している。なので、その攻撃力を弱めている。これだけなんです。完治するわけがないじゃないですか。
それで治る人というのは、皮膚科の治療を受けている間に、自分の体の中の免疫の異常が正常になったというだけの話で、ステロイドのような薬が異常を正常にしたのではないということです。ぜひ理解してください。

免疫の研究は進んでいる
こんなに複雑で、まだ理解できていない免疫。それが円形脱毛症の原因だと言われているわけです。もう私たちが考えても無理なことだと思えます。そうあきらめてしまいたくなるのですが、免疫の研究が進んでいることも確かです。
その中には、円形脱毛症を完治するためのヒントがあるように思います。それこそが、私たち円形脱毛症患者の取り組むべき方法だと思うのです。すべては生活習慣にあると思います。
Point
免疫の研究がは進んでいて、そこに円形脱毛症を治すヒントがある!
免疫とストレス
免疫とストレスは大いに関係があるということがわかっています。そこから私たちは円形脱毛症を治すための対処法を探るべきですよね。
3つのキーワードが重要だと思っています。免疫、ストレス、腸内環境。近年の免疫学の研究で注目されているのもこのあたりなんです。

東京医科歯科大学の名誉教授の藤田紘一郎先生は、免疫の70%は腸で作られると言っています。最近の免疫の分野で注目されているのも腸内環境なんですね。
Point
免疫、ストレス、腸内環境がキーワード!
腸内環境の重要性
免疫力を高めるには腸内環境を良くするべきだとか、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含む食べ物や飲み物を摂るのが健康にいいとか言われますよね。腸内細菌が免疫と強い関係があるわけです。
腸内環境にはたくさんの菌が住んでいます。人間の細胞は60兆個ですが、それよりも、もっともっと多い数の腸内細菌が私たちの腸で暮らしているんです。
そして、この腸内細菌の中には善玉菌と悪玉菌、日和見菌などがいて、勢力争いをしています。その菌の棲んでいる様子を「腸内フローラ」と言います。

腸内フローラがどのような状態であるか、それによって免疫にも影響を与えていると言われます。免疫はストレスで弱くなると言われていますが、その過程でも腸内細菌が重要な役割を果たしているようです。
Point
腸内フローラはストレスによって崩される!
円形脱毛症とT細胞
T細胞という円形脱毛症に関与している免疫の多くは胸腺というところで作られています。そして胸腺ではT細胞に教育をしていて、自分自身を攻撃しない免疫だけが体の中に広がっていきます。

ところが、その胸腺が縮んでしまうことが起こります。その原因の1つは老化、そしてもう1つがストレスを受けたときだと言われています。
老化やストレスで胸腺が縮むとどうなるか。免疫がなくなってしまうわけではありませんよ。免疫は腸など他の臓器や器官でも作られています。ストレスで弱っている人の場合は、腸内環境がより重要になるということですよね。
円形脱毛症になる人は、以前にストレスを抱えていることが多いのが特徴です。そのとき、免疫が弱くなっていることが考えられますね。免疫はストレスの影響を受けますからね。
そして円形脱毛症というのは、免疫の異常である自己免疫疾患によって起こる。その自己免疫疾患は、臓器など特定の場所で発症することがあります。円形脱毛症は毛根に対して、免疫が攻撃してしまうという現象だと言えます。
Point
ストレスで弱っている人は、腸内環境がより重要になる!
避けられないストレスへの対処
さて、ストレスを受けることは仕方のないことです。私はそう思っているんです。健康に関する本を読むと、ストレスは悪い、ストレスのない生活をしようというわけです。
でも、ストレスを避けて生活することはなかなかできません。ストレスはあることを前提に考えないと現実的じゃない。どうすれば、円形脱毛症を回復できるのか。また、再発しないように予防できるのか。ストレスを受けたときの体の状態が大事になってきます。つまり、ストレスによって、免疫に異常が起こらないようにすることこそが私たちには必要だと考えています。

どうしたらストレスに負けない免疫を作ることができるでしょうか。ここまでの流れから、だいたいわかりますよね。その答えは腸にあるのではないかと思われます。ストレスを受けたときは、腸で作られる免疫が中心となります。この免疫に異常が出ないようにすることが、円形脱毛症の克服には必要なこと。
つまり、腸内環境を整える。
Point
腸内環境を整えてストレスに負けない体にする!
腸内細菌はなぜ必要なのか
ところで、腸内細菌がなぜ体に住み着いているのか。気になりませんか?
普通は気になりませんね。だけど円形脱毛症の人はぜひ気にしてください。実は人間は腸内細菌がいなければ、生きていけないんです。悪者にされている悪玉菌ですら、人間にとって必要な菌なんです。

腸内細菌のことを見ていくと、不思議な気持ちになります。人間の体は腸内細菌が操作しているのではないかと思えてきます。
なぜ、そう思えるのか、話を進めていきましょう。
セロトニンという物質
セロトニンという神経伝達物質をご存知でしょうか。これもストレスと無縁ではありませんよね。セロトニンはリラックスした時に、発生する物質として知られています。つまり、ストレスとされている不安や緊張の中では、セロトニンが不足するわけです。
円形脱毛症の患者の中には、うつ病である人も少なくないようです。精神疾患を患っている人が円形脱毛症を発症することは多い。うつ病の人は、セロトニンが不足しています。病院でセロトニンを増やす治療をすると、回復するケースもあるようです。

このセロトニンがあれば、落ち込みにくい人になれるのではないかと思うんですね。ストレスに強いというか。
私のことを言えば、すごく落ち込みやすい性格です。これも円形脱毛症につながっている気もする。ストレスを感じやすいという面があるんでしょうね。
心療内科に行ったことはありませんが、おそらく私のセロトニンは少ないのでしょう。だから円形脱毛症になりやすい体質だと言えるのかもしれません。
円形脱毛症の人に多い症状の1つに、不眠症があります。これもセロトニンの不足によって起こると言われていますね。
私たちの体の中ではいろんな情報のやり取りが行われています。ホルモンや神経伝達物質などによって情報をやり取りして、それによって健康を保っているんです。その情報の流れに問題が起こると、病気になります。その情報の1つとしてセロトニンが使われているというわけですよね。
セロトニンと腸内細菌
ところで、このセロトニンを作るために腸内細菌が活躍しているということがポイントです。セロトニンを構成する過程で腸内細菌が重要な役割を果たしていることがわかっています。

人は感情がどうかによって、つまり気分がいいとか、気分がすぐれないとかによって行動も変わってきますよね。気分が良ければ、ちょっと外出でもしてみようかと外に出ることもある。逆に気分の良くない時は、家の中にいようと思うものです。
円形脱毛症になったら、あまり人には会いたくないと思うのが普通だと思います。その感情をコントロールする所に腸内細菌は関わっている。それは人間の行動をもコントロールしているように思えてくるんですよね。人間の健康状態が良い方が、菌としても棲みやすいということなんでしょうかね。
ストレスと腸内環境の関係もあります。ストレスを受けると、腸内細菌の数が減ります。それにより免疫細胞の活性が弱くなるという仕組みです。だんだん見えてきたと思いませんか?
円形脱毛症は自己免疫疾患と言われる。免疫には腸内環境が大事。ストレスは腸内環境を悪化させる。腸内環境の悪化が免疫を弱める。こうして円形脱毛症が発症しているという仮説ができますよね。
Point
腸内環境の悪化が円形脱毛症の発症しやすい体にする!
まとめ
円形脱毛症は自己免疫疾患だと言われています。免疫は複雑な構成を持っていて、ストレスとの関係もあります。また腸内環境との関わりも指摘されてきました。
セロトニンにも腸内細菌は関与しており、ストレスに耐える体を作るためには、腸内細菌とどう共存するかが重要だと思います。
この記事のポイント
- 円形脱毛症は免疫の強弱ではなく、以上であることが原因!
- 免疫の研究がは進んでいて、そこに円形脱毛症を治すヒントがある!
- 免疫、ストレス、腸内環境がキーワード!
- 腸内フローラはストレスによって崩される!
- ストレスで弱っている人は、腸内環境がより重要になる!
- 腸内環境を整えてストレスに負けない体にする!
- 腸内環境の悪化が円形脱毛症の発症しやすい体にする!