円形脱毛症の治し方

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円形脱毛症の治療にステロイドを使う意味と根本的な治療の必要性

円形脱毛症の治療

この記事のポイント

こんにちは。円形脱毛症の治療ではステロイドの薬が出されます。抵抗がある人もいる薬ですよね。それで髪が生えてくる人もいれば、生えてこない人もいます。私たち円形脱毛症の患者は、ステロイドがどうやって円形脱毛症を治すのかを考えなければいけません。そして、その治療が正しいかも判断する必要があります。

円形脱毛症になったら、病院に行きましたか?私も皮膚科に行きました。あまり改善はしませんでしたが、何となく、病院に行った方がいいと思うものです。

本当に病院に行って治療を受ければ、円形脱毛症は治るのでしょうか。円形脱毛症の治療について調べた内容です。

治療の中心はステロイドパルス療法など、内服や外用も含めて、ステロイドを利用するケースが多いんですね。

円形脱毛症が自己免疫疾患であるという側面から、ステロイドを使う意味と本来行うべき根本的な治療を考えます。

円形脱毛症は病院への通院が必要なのか

円形脱毛症は通院が必要なのかということです。私は薬が無くなったら行っていたんですけどね。その薬でどれだけの効果があったのかはよくわかりません。

最近、いろいろと円形脱毛症の事を調べてみて思うんですが、別に病院のお世話にならなくても治るんじゃないかと思うわけです。

円形脱毛症になったら病院に行く必要があるのか
円形脱毛症になったら病院に行く必要があるのか

と言いながら、まだ私の頭にはハゲがあるわけですが、やっぱり自分で治すものじゃないかと思うんですね。なぜなら、円形脱毛症は自己免疫疾患だから。

免疫って体にもともと備わっている仕組みですよね。それを薬でどうこういじったところでどれだけの効果があるのかは疑問なんです。

免疫を作るのも体なわけで、そこをちゃんと見なおさなきゃ意味がない。最近、そう思うようになりました。

円形脱毛症は悩みの大きな病気です。だけど、病院に行くことで悩みを増やしている人もいるんですよ。ちゃんと診てくれていないとか、本当にこの薬で治るのかとか、疑ったりして。

そんな状況ではどんな病気も治らないと思っています。

 Point

病院での円形脱毛症の治療は、もともと体にある免疫の仕組みを薬で調整しているだけ!

円形脱毛症診療ガイドライン

円形脱毛症は何科を受診すればいいかは知っていますよね。皮膚科なんですね。日本皮膚科学会が作った円形脱毛症診療ガイドラインというものがあります。

治療の目安が書かれているもので、どんな症状の場合に、どの治療を選択すべきかが書かれています。

円形脱毛症にはいろんな治療法があるんですね。ちゃんと確立された治療法がなく、またどんな患者にも効果のある治療法がないのが実情です。

様々な治療法がガイドラインに記載されていて、推奨度合いまで書かれています。それを参考に、各地の医療機関では治療を行うわけですよね。

実は、ガイドラインの中で推奨されている治療法というのはわずかしかありません。あまり効果がないものもあるとはっきり言っています。

推奨されているのは、主にステロイドを使ったもの。ステロイドによる治療が中心なんですよね。ステロイドという薬の使い方の違いで、いくつかの治療法があります。

点滴で投与する場合はステロイドパルス療法、頭皮に注射する場合は局所注射、外用や内服も行われています。

円形脱毛症ガイドラインではステロイドの治療は信頼度が高い
円形脱毛症ガイドラインではステロイドの治療は信頼度が高い

 Point

円形脱毛症ガイドラインでは、ステロイドを使う治療は推奨されている!

ステロイドによる治療

ステロイドを使った治療で治る人もいるんでしょうね。一方でステロイドによる副作用が気になる人も多く、子どもへの使用や長期的な使用は行われていないみたいです。

ステロイドを使って円形脱毛症を治すって、どういうことなんでしょうか。

ステロイドは、主に免疫を弱める効果があります。ステロイドを投与して髪が生えるような効果があることも、円形脱毛症が自己免疫疾患と言われる根拠となっているようです。

円形脱毛症は、免疫が自分の髪を攻撃してしまうので、髪が抜けている。だから、免疫の力を抑制して弱くすれば、攻撃がおさまって、髪が生えてくるという仕組み。

それがステロイドによる治療です。

円形脱毛症のステロイド治療の問題点
円形脱毛症のステロイド治療の問題点

一見、理にかなった方法のように思えますが、結局は対処療法でしかありませんよね。

 Point

ステロイドによる治療は、免疫力をおさえる効果がある!

免疫異常を治すには

免疫を抑える薬を使うことで、円形脱毛症が治る人もいるわけですが、治らない人がいるのも事実です。

また、髪が生えても治療をやめると再発することだってあります。ステロイドを使った場合、再発するというよりは、一時的に薬の力で、症状を止めただけであって、根本的には何も治っていないんですよね。

だから、薬をやめれば、また元に戻ったということです。これだと、完治させることは難しいわけですよね。根本が変わっていないんですから。

免疫を抑える薬は、免疫の異常を正常にするものではない
免疫を抑える薬は、免疫の異常を正常にするものではない

免疫異常は、免疫の異常をストップさせないと治らないんです。免疫が強すぎるから円形脱毛症になっているというのではない。

免疫の仕組みでは、制御性T細胞(Treg)という細胞があります。他の免疫による攻撃を止めるための免疫細胞です。つまり、免疫による攻撃を止める仕組みが体の中にあるんです。

だけど、髪への攻撃を止められていないから円形脱毛症になっているわけです。どうしたら治りますか?

免疫による髪への攻撃を、体の中の仕組みの中で止められるようにする。

これなんですよね。薬の力で一時的に攻撃を止めても意味がありません。攻撃する力を弱めるのではなくて、攻撃を止める力を高めなければいけないということになりますよね。

Tregが少ないとか、うまく働かないから、自己免疫疾患やアレルギーが起こるというのが最近の研究でわかってきたことです。

 Point

髪を攻撃する免疫を弱めるのではなく、攻撃を止める力を強くする!

円形脱毛症が起こる仕組み

円形脱毛症を引き起こすとされる自己免疫疾患には様々な症状があります。

どれも同じ原因で起こっているとは言えませんが、制御性T細胞の免疫を抑制する力が注目されているのは事実です。

制御性T細胞は、体の中の胸腺というところで作られるものと、腸などの消化器官で作られるものがあります。

制御性T細胞は胸腺だけでなく、腸などの消化器官でも作られる
制御性T細胞は胸腺だけでなく、腸などの消化器官でも作られる

自己免疫疾患を引き起こすのは、Th17細胞というのが怪しいと言われているんですが、この細胞の作用を止めるのもやはり制御性T細胞です。

Th17が攻撃する方、制御性T細胞が攻撃を止める役割。

ところが、Th17と制御性T細胞は、似ている部分があります。どうやって生まれるかで共通点があります。ナイーブT細胞と言われる同じものから、生まれてくるんです。

Th17もTregもナイーブT細胞から分化している
Th17もTregもナイーブT細胞から分化している

しかも、いったん制御性T細胞となった細胞が、制御性T細胞ではなくなってしまうこともあるようです。そうなると、制御する役割のはずが、逆に攻撃してしまうこともあるというわけです。

制御性T細胞がその役割を果たすためには、Foxp3と言われる転写因子というものが特徴になっています。これがずっと存在していないと、制御性T細胞ではなくなってしまうのです。

参考:

ヘルパーT細胞パラダイムーTh17細胞とTreg細胞による疾患形成と制御ー

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/33/5/33_5_262/_pdf

つまり、条件によっては攻撃を止める側だったのに、逆に攻撃する側に回ってしまうということですね。

胸腺で作られる制御性T細胞と比べ、消化器官で作られる制御性T細胞では、Foxp3の安定性が足りないと言われています。安定性が足りないとは、攻撃を止める役割をやめてしまうということ。

それは制御性T細胞が減ってしまう。免疫による攻撃が止められなくなることを意味するんですね。

制御性T細胞が多ければ、免疫の攻撃をストップできる
制御性T細胞が多ければ、免疫の攻撃をストップできる

 Point

攻撃を止める役割の免疫が、条件によっては攻撃をする側に回ることもある!

根本治療と対処療法

ここまで見てみると、免疫の仕組みはかなり複雑であって、簡単にコントロールできないことがわかると思うんです。その仕組をすべて理解するには、まだまだ時間がかかると思います。

そういった状態の中で、円形脱毛症には免疫を弱める薬が使われています。これを対処療法と言うんですよね。

とにかく、今起こっている症状を取り去ること。これを再優先しているんです。逆に言えば、根本的には何も良くなっていないということです。そして、症状を止め続けるには、薬を使い続けることが必要です。

でも、薬には副作用もあるわけですし、ずっと使い続けることはできません。薬をやめればまた円形脱毛症が発症しますから、ずっと治らないということになります。

私たちに必要なのは根本治療です。ステロイドで症状を抑えながらでも、根本をどうするかを並行して進めていかなければいけない。それなのに、病院にばかり治療を任せている。

これだと、いつまでも治りません。それが、これまでの私だったんです。

たまにしか行かない病院ですよ。しかも診療はわずか数分で終わる。できるのは、薬を使う治療ぐらいなんですよね。症状を止めることを目指す。

どちらかと言えば、病院に行っていない時間の方が、円形脱毛症の治療には大事なんです。根本から治すことは、薬では無理だからです。

対処療法が続く以上は、再発の可能性を否定できない
対処療法が続く以上は、再発の可能性を否定できない

 Point

本来、体に備わっている免疫の複雑な仕組みを無視している!

免疫を正常にするには

自己免疫疾患は免疫の異常と言われます。私は必ずしも異常だとは思えないんです。

体がそのほうが都合がいいから、そうなっているとも考えられますからね。でも、どうにか症状を止めて、回復させたい気持ちもあります。

どうすればいいのでしょうか。

要するに、免疫の髪への攻撃を止めることが必要なんですね。そのためには止めるための免疫細胞を働かせないといけません。私が注目しているのは、腸内細菌なんです。

腸内細菌と免疫を通して、腸内環境と円形脱毛症は結びつく
腸内細菌と免疫を通して、腸内環境と円形脱毛症は結びつく

最近の免疫研究から見える円形脱毛症の治療について

免疫はここ最近になって、いろんな発見があって、だいぶ進展したと思います。その中の1つが、免疫と腸内環境の話。

そして、腸内環境というのは何かというと、腸内に住んでいる細菌のことなんですね。

「腸内フローラ」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、腸内フローラとは腸内細菌の構成のことです。

どんな菌がどのくらいずつ腸内にいるのか、これが大事だと言うんです。腸内フローラによって、免疫力が高まることはよく言われます。

ですが、私たち円形脱毛症の患者は、もう少し深く知る必要があります。制御性T細胞が重要だからです。

実は制御性T細胞は腸でも作られていて、ナイーブT細胞から分化して制御性T細胞になります。その過程で、クリストリジアという菌が働いていることを示す研究があります。

腸内には1000種もの細菌がいて、その中でもクリストリジアという仲間がいる。さらにその中の17種類の菌が制御性T細胞に関与しているという研究があります。

参考:

制御性T細胞を誘導するヒトの腸内細菌の同定と培養に成功 -炎症性腸疾患やアレルギー症に効果-

http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry236/

腸で作られる制御性T細胞は、胸腺で作られるものよりも不安定だと言えます。それは自己を認識する能力の差でもあります。

制御性T細胞がうまく働いていないから、自己免疫疾患が起こるというのが正しいとすれば、胸腺よりも腸で作られる制御性T細胞の方がどうも怪しいような気がするんですね。

なので、私は腸内環境を整えることが大事だと思っています。

残念ながら、どんなものを食べれば、制御性T細胞を作ることができるのかといったことはわかっていません。

ただ、腸内の菌の構成が複雑な中で、免疫が作られていると思いますから、いろんな菌を腸内に入れてやることが必要だと思うんですね。

そういった考えで、腸内環境を改善していくことが、私たちにできる根本治療じゃないかと思います。

 Point

円形脱毛症を治すには腸内環境が大事!

まとめ

円形脱毛症で病院に行く必要があるのかは疑問を感じるところがあります。症状を止めただけでは、根本治療にはならないからです。

一方で、免疫の研究は進み、自己免疫疾患における制御性T細胞の重要性は注目されています。根本治療を行うためには、制御性T細胞を作る腸内環境に注目してみると、やるべきことが見えてきます。

それこそが根本治療につながるのではないかと思います。

この記事のポイント

  • 病院での円形脱毛症の治療は、もともと体にある免疫の仕組みを薬で調整しているだけ!
  • 円形脱毛症ガイドラインでは、ステロイドを使う治療は推奨されている!
  • ステロイドによる治療は、免疫力をおさえる効果がある!
  • 髪を攻撃する免疫を弱めるのではなく、攻撃を止める力を強くする!
  • 攻撃を止める役割の免疫が、条件によっては攻撃をする側に回ることもある!
  • 本来、体に備わっている免疫の複雑な仕組みを無視している!
  • 円形脱毛症を治すには腸内環境が大事!
円形脱毛症の治療にステロイドを使う意味と根本的な治療の必要性

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