円形脱毛症の治し方

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細胞レベルで考える円形脱毛症の発症メカニズム!毛根では一体何が…?

円形脱毛症の原因

この記事のポイント

こんにちは。円形脱毛症で髪が抜ける、または髪が生えてこない。この症状の裏には何があるのでしょうか。免疫が動いているからこそ起こる症状ですよね。 その免疫の働きをもう少し詳しく調べてみると、発症の仕組みが見えてきます。免疫による毛根への攻撃を止めることが大事なんです。

円形脱毛症で悩む人はたくさんいます。すべての人が病院を受診するわけではありませんから、最近の傾向として増えているのか、減っているのか、正確に判断することは難しいと思います。

今も昔も変わらない事実として言えるのは、円形脱毛症になった多くの人が、その症状によって悩んでいるということだと思います。

私も患者の一人として、長い時間を円形脱毛症と過ごし、悩んできました。これまで、病院に任せきりだったわけですが、実際に治すことができるのは自分の体だけなのです。そして、いろいろと調べてみました。

円形脱毛症の情報は少ないと思います。インターネットで検索すると、たくさん出てきます。でも、少ないのです。私が求めている情報は少ない。だからここで私の調べたことを、同じように悩んでいる方に共有したいのです。

ここでは、円形脱毛症の発症のメカニズムについて、私の理解している範囲で書きたいと思います。どうなって起こるのかを理解し、完治させて欲しいと思っています。もちろん私も含めて完治させましょう。

円形脱毛症はどのようにして起こるのか

円形脱毛症は免疫の異常だとされることが多いと思います。免疫がおかしいということですね。免疫は、本来は体を守るための仕組みだとされています。

だから、ウイルスや細菌が体に入ってきた場合には攻撃します。同じように、体の中にガンのもとになるような異常な細胞が作られてしまった場合にも攻撃します。そうやって、体を正常に保っているわけですね。

免疫の2つの役割
免疫はウイルスや不要な細胞を排除して健康を維持する仕組み。

ところがその免疫が暴走するように、自分の体を攻撃してしまうことがある。これが自己免疫疾患と言われるものです。

 Point

円形脱毛症は自己免疫疾患の1つの症状!

自己免疫疾患の中の円形脱毛症

関節リウマチや糖尿病、膠原病など、自己免疫疾患は多種に及びます。その中に円形脱毛症があると言われています。なぜ、自分の体を攻撃してしまうのか、その原因はよくわからない。不明だとされています。

つまり、円形脱毛症にはよくわからない点が多く、病院でも治療に困っているというのが実際のところだと思います。

円形脱毛症で起こっていること

円形脱毛症は自己免疫疾患だとされながら、その原因はよくわかっていません。ですが、そのときにどんなことが体内で起こっているのかはだいたいわかります。

円形脱毛症のとき、一体何が起こっているのでしょうか。免疫が髪の毛包部分を攻撃してるというわけですけどね。ここをもう少し詳しく見ていきたいと思います。

円形脱毛症を起こす免疫

免疫にはいろんな種類があるんです。その分類もややこしいのですが、一般的には自然免疫と獲得免疫に分類されます。

自然免疫にはマクロファージや樹状細胞など(どちらも免疫の種類の名前)があります。これらは単細胞生物のようなもので、悪いものを見つけたら食べてしまうような特徴があります。

一方、獲得免疫は、一度かかった病気にはかからないというような場合に活躍します。T細胞やB細胞があります。B細胞は抗体を作って、ウイルスなどを攻撃する免疫。ものすごく簡単に書いたのですが、調べてみると、もっともっと複雑なんですよね。

自然免疫と獲得免疫という分類にしても、最近は「自然リンパ球」というものがあったりして、おそらく新しい発見とともに、分類や役割は見直されていくのだと思います。免疫の研究は、いまだ発展途上な感じです。

免疫の分類
免疫の分類は複雑で、これからも新たな発見はあると思われる。

つまり、免疫の分野はこれからもっと新しい発見が出てくるし、今の段階ではその一部しかわかっていないということなんですね。

さて、円形脱毛症で毛包を攻撃するのは免疫の中のリンパ球。その中の「T細胞」です。T細胞の仲間もいろいろいます。もともとはT細胞はウイルスのような敵が現れると、そこに行って直接攻撃する強い攻撃力を持った免疫細胞として見られていました。

円形脱毛症を起こす免疫細胞
T細胞という免疫が毛包を攻撃して円形脱毛症が起こる。

ヘルパーT細胞

T細胞の中にも分類があります。攻撃をするのはキラーT細胞という免疫細胞であって、その攻撃を指揮するのはヘルパーT細胞というものだと言われるようになりました。

ヘルパーT細胞は他のT細胞に命令します。「攻撃しろ!」とも命令するし、「攻撃するな!」とも命令します。実は攻撃を止めるという働きも免疫の仕組みとして存在しているんですね。

ヘルパ^T細胞の命令
免疫の司令塔であるヘルパーT細胞はストップの命令も出す。

つまり、円形脱毛症ではT細胞が毛包を攻撃する。それをヘルパーT細胞が止めることができない。だから髪が抜けてしまうということなんです。

 Point

円形脱毛症は免疫の中のT細胞が毛根を攻撃して起こる。

免疫の本来の役割

免疫はウイルスと戦うというイメージが強いと思います。でも、それだけではありません。ウイルスを攻撃する以外の重要な2つの役割を見ておきたいと思います。

異常なものを排除する

まず、自分の細胞に対する仕事です。これはNK細胞などが当てはまると思います。例えば、ガンのイメージ。

ガンはウイルスによって作られる病気ではありませんよね。自分の体の中で作られる病気。正常な細胞が作られず、何かのエラーで異常な細胞が生まれます。それが変異して、ガン細胞となってしまう。

こういうことは常に体の中では起こっていることなんだそうです。でも恐れることはありません。免疫が活躍してくれるからです。自分の体の中に必要のない細胞があれば、殺してしまう。これも免疫の立派な役割だと言えます。

異常な細胞と免疫の攻撃
免疫はウイルスや細菌だけではなく、体の中の異常な細胞にも働く。

ガン細胞が怖いのは、免疫による攻撃を受けないようにできるところなんですけどね。そのへんは別の話。ここでは自分の細胞でも体にとって害のあるものなら、攻撃することがあるということを覚えておいてくださいね。そうやって健康を維持しているんです。

攻撃を抑制する機能

もう1つ重要なのは、攻撃を止める、攻撃しないということなんです。なんかイメージでは免疫はずっと眠っていて、ウイルスのような敵が侵入したら、目を覚まして戦うような感じがしませんか?

免疫は攻撃しないということがとても大事です。例えば、食べ物ですよね。口から異物を取り込むわけです。それをすべて敵だと認識してしまうとどうなるでしょう。栄養を維持できませんよね。

それに食べ物から栄養を吸収する腸内には100兆もの細菌が住んでいます。カビのような細菌に対しては免疫は反応して、やっつけてしまうわけですが、腸内細菌は腸で生きていられます。

善玉菌とか、体にいいって言う。、体に必要な菌もいるんですね。だけど、本当は自分の体とは別の生き物で、異物なんですよ。それでも攻撃しない。

免疫が攻撃しない場合
体にとって必要なものなら免疫は攻撃しない。

細かいことを言うと排除しようとしているようなんですが、菌が生きられる環境を体内に作っていることも事実です。

ということはですよ。体にとって害があるかどうかを判断して、害がない、有益なものであるならば、それが異物であっても攻撃しないようにしている。これも重要な免疫の仕組みです。

免疫は戦うだけでなく、戦わないということを行っていると言えるんです。そして、自己免疫疾患ではここに問題がある。戦わないという仕事がちゃんとできていない。戦う必要がないのに攻撃してしまっているわけですね。

 Point

円形脱毛症では、免疫が攻撃してはいけない相手に攻撃している!

免疫の暴走を止めるための仕組み

自己免疫疾患は免疫が暴走している状態だと言われることがあります。免疫の仕組みはかなり繊細なんだろうと思われるんですね。攻撃することと、攻撃を制御することのバランスを取りながら、働いている仕組みなんですよね。

円形脱毛症で注目したいのは、特に免疫を制御する方じゃないかと思います。当然ですね。攻撃する必要がないところ(毛包)に攻撃してしまっているんですものね。

その攻撃を止める、つまり制御することが必要なんです。この攻撃を止める仕組みが「免疫寛容」と言われるものです。

免疫寛容と攻撃の抑制
必要以上の攻撃をしない仕組みが免疫寛容。

 Point

免疫寛容という仕組みで免疫による攻撃は止められる!

樹状細胞とT細胞

免疫はいくつかに分類されて、それぞれの役割を持ち、分担していることを先に書きました。それらの免疫細胞がそれぞれに情報を伝達しながら働いています。

例えば、毛包を攻撃するT細胞。T細胞が攻撃を開始するには、お膳立てが必要なんです。樹状細胞という、これも免疫の一種ですけど、それが攻撃の対象を提示するんですね。それに対して、反応することで攻撃が始まるんです。

ただし、樹状細胞が細胞を提示したときには、もう1つ別の刺激も伝達されます。補助刺激です。これによって攻撃が行われるのか、行われないのかが決まります。このような仕組みで、自分の正常な細胞には攻撃しないような仕組みが取られているわけです。

制御性T細胞(Treg)

免疫寛容の仕組みは他にもあります。最近、注目されているのは制御性T細胞(Treg)というものです。これはT細胞の仲間ですが、中でもヘルパーT細胞の一種です。攻撃を制御するときに働くのが制御性T細胞という免疫細胞です。

制御性T細胞がT細胞の攻撃を止めるための仕組みも単純ではありません。たった1つの方法で攻撃を止めるのではないということなんです。いくつかの方法を組み合わせて、攻撃しないように仕向けています。

例えば、サイトカインという伝達方法を使って、ほかのT細胞による攻撃を抑制する。それから「攻撃しろ!」という情報をT細胞が受け取らないように邪魔をする。このような方法を組み合わせて、攻撃をやめさせます。

ですけど、実際には攻撃してしまう。これが自己免疫疾患だというわけです。

 Point

攻撃しないようにする仕組みはあるのに攻撃している!

毛根では何が起こっているのか

では、具体的に円形脱毛症で髪が抜けるとき、毛根では何が起こっているのでしょうか。T細胞が攻撃しているというわけですが、T細胞にもいろいろあるわけですよね。

Th1細胞とTh2細胞

ヘルパーT細胞も分類ができます。Th1細胞とTh2細胞というのがあります。Th1細胞は炎症を引き起こすと言われている。Th2細胞はアレルギーを引き起こすと言われています。

Th1とTh2のバランス
Th1細胞とTh2細胞の間にはバランスがある。

 Memo

ヘルパーT細胞についてはTH17を中心とした新しいヘルパーT細胞サブセットの分化と機能をめぐる最近の話題のページが参考になります。

この中でTh1が円形脱毛症の毛包に見られる。またTh17も見られるという研究があります。

Th1、Th2、Th17は「エフェクターT細胞」と言われるもので、これらが攻撃する方の細胞。逆に攻撃を止める細胞は、Treg細胞(制御性T細胞)と言われるものです。

エフェクターT細胞とTreg
Th1、Th2、Th17のエフェクターT細胞はTregに止められる。

これらの関係が重要だということになります。まず、Th1とTh2のバランスがあります。Thが多いとTh2が少ないというように相関していると言われています。そして、かつては体に起こる症状のすべてはこのバランスの変化によって起こると考えられていました。

Th17細胞

ところが、Th17細胞が見つかり、話は変わってきたんですね。Th17は自己免疫疾患を起こすもので、そのような症状においては、Th1とTh2のバランスでは説明ができないということのようです。

では、Th17は単独なのかと言いえば、そうではなくて、他の細胞とのバランスがあるようです。 ヘルパーT細胞の成り立ちは、ナイーブT細胞というものから、それぞれ分化して、分かれていくという形で作られています。

ナイーブT細胞が条件によって、Th17になったり、Tregになったりするんですね。

TH17とTregへの分化
ナイーブT細胞は条件によってTh17になったり、Tregになったりする。

これはすごいことですよね。条件次第で攻撃する細胞になるのか、攻撃を止める細胞になるのかの違いですから。

円形脱毛症では、Th1とTh17の細胞が毛包周辺に見られるという研究があります。これらの細胞によって攻撃されているということなのでしょう。

参考:

円形脱毛症発症機序と免疫学的解析https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-24791132/24791132seika.pdf

ヘルパーT細胞パラダイムーTh17細胞とTreg細胞による疾患形成と制御https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/33/5/33_5_262/_pdf

Tregが作られる環境

自己免疫疾患と言われる症状はいろいろあるわけで、その中の1つが円形脱毛症なんですよね。

そう考えると、円形脱毛症でもTregの存在が重要になってきます。Th17が作られる方にかたよらずに、Tregが作られる環境を作らないといけないということになりますね。どちらも体の中で作られるわけですから、作りやすい条件を整える。

腸内環境の重要性

そこで注目すべきなのは腸内環境です。Tregは腸内環境でも作られている。腸内環境というのは「菌」の集合のことです。乳酸菌とかビフィズス菌は善玉菌として有名ですよね。

最近の研究では腸にいるクロストリジウム属の細菌が、Tregに必要だとも言われています。また、酪酸という物質があると、Tregが作られやすいとも言われています。

Tregへの分化と腸内細菌
Tregが作られるときに腸内細菌が関与している。

酪酸は腸内細菌が作るんですね。クロストリジウム属の細菌も酪酸を作る細菌です。

免疫特権とは

ここまでは免疫の攻撃を中心に書いてきました。ところが、髪の方の観点から見ると、ちょっと違ってきます。

免疫は自分と自分でないものを見分けて、自分でないものには攻撃する。自分には攻撃しない。これが「自己免疫寛容」なんですよね。

ただ、髪は免疫の世界では特別なんです。脳や眼と一緒で、免疫による攻撃の対象からはそもそも外されている。だから、髪は攻撃されないはずなんですね。それなのに、攻撃されてしまいます。

免疫特権の臓器
髪には免疫特権があるので本来は攻撃されない。

これが免疫特権というもので、円形脱毛症は免疫特権の仕組みが崩壊している状況とも考えられます。攻撃する免疫側の問題ではなくて、髪側にも問題があるということなのか。

とにかく円形脱毛症は、免疫の攻撃を止めることで、回復できるということにはなるんですけどね。

 Point

円形脱毛症では髪の免疫特権の仕組みが崩壊している!

まとめ

円形脱毛症では、免疫が毛根を攻撃しています。免疫には攻撃する細胞とともに、攻撃を止める細胞もあります。ヘルパーT細胞の中にあるTregは制御性T細胞と言われ、他の免疫細胞による攻撃を抑制する役割を持っています。

腸内環境ではTh17やTregがナイーブT細胞から誘導されています。どちらの細胞になるかは、条件によって変わるわけで、自己免疫疾患など免疫の攻撃が問題となる病気で、最近注目されているのは腸内細菌です。

この記事のポイント

  • 円形脱毛症は自己免疫疾患の1つの症状!
  • 円形脱毛症は免疫の中のT細胞が毛根を攻撃して起こる。
  • 円形脱毛症では、免疫が攻撃してはいけない相手に攻撃している!
  • 免疫寛容という仕組みで免疫による攻撃は止められる!
  • 攻撃しないようにする仕組みはあるのに攻撃している!
  • 円形脱毛症では髪の免疫特権の仕組みが崩壊している!
細胞レベルで考える円形脱毛症の発症メカニズム!毛根では一体何が…?

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