円形脱毛症の治し方

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今だからこそ完治!幼少期の子どもの円形脱毛症はどう治療するべきか

円形脱毛症の治療

この記事のポイント

こんにちは。幼少期の円形脱毛症は本人にストレスがあるのかなんてよくわかりません。でも、幼いうちに症状が出たことはいいことですよ。見た目が気になるような年齢までに完治させるチャンスですから。将来のためにも、対処ではなく、根本からの治療が必要なのが幼少期の円形脱毛症です。

小さい子どもが円形脱毛症になった場合、心配するのは、本人よりも、お母さんじゃないかと思います。おそらくこのページを見ているのも、そういったお父さんやお母さんかもしれませんね。

私がはじめて発症したのは小学2年生のときでした。その時も、母親の方が心配していました。大人になった今、治っているかと言えば、まだ治っていません。

髪が生えても、また何かのきっかけで抜けてしまうのです。でも、治る病気ですからね、円形脱毛症は。今になって、いろいろと調べました。

ここでは、私の過去の経験も含めて、円形脱毛症の原因と治し方について、特に幼少期の子どもに起こる場合で考えてみたいと思います。

幼少期の円形脱毛症は回復率が低い

円形脱毛症は誰にでも起こると言われているんですよね。日本皮膚科学会が円形脱毛症診療ガイドラインというものを作っています。

どういった症状に、どんな治療が効果的なのかというのを示しているものです。

そのガイドラインによると、人口の0.1〜0.2%に発症すること、また人種を問わず、男女差はなく、全年齢層に出現するといった円形脱毛症の特徴が書かれています。

注目すべきは、15歳以下で発症した場合は、回復率も低いというデータです。

また、アトピー性皮膚炎との合併の場合は、脱毛範囲は広範囲になるなどの重症化が多いとも言われています。

つまり、円形脱毛症はアレルギーとの関わりがよくわからないけど、あるということなのです。

 Memo

他の研究で見ると、順天堂大学など10の施設で行われた調査では、アレルギー疾患と円形脱毛症との関係が指摘されていて、若年層にはアレルギー疾患を合併しているケースが多いという結果も出ています。

アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は近年増えているんですよね。これだけ短期間に増えるのは遺伝子の変異では説明ができないわけで、何か環境の変化によってもたらされたというのが専門家の見方です。

近年、アレルギーや自己免疫疾患は増えている
近年、アレルギーや自己免疫疾患は増えている

 Point

子どもの円形脱毛症は、回復率が低く、アレルギーとの関連がある!

アレルギーとの関連

円形脱毛症では、子供にはあまり使われないようですが、病院での治療の際にステロイドの薬が使われることも多いんです。

それ以外に使われるものとして、抗ヒスタミン剤も使われます。これはアレルギーの症状を抑えるものなんですね。

実際、円形脱毛症の原因は、まだ解明されていません。よくわからないけど、円形脱毛症にも効果があって、髪が生えることもあるのが現状。

アレルギーの症状を抑える薬が円形脱毛症の治療にも使われている
アレルギーの症状を抑える薬が円形脱毛症の治療にも使われている

とにかく、アレルギーとの関連が強い円形脱毛症ですが、アレルギーとはまた違う病気として扱われています。円形脱毛症は「自己免疫疾患」というものです。

アレルギーと何が違うのかといえば、アレルギーは抗原(アレルゲン)と言われるものが外からやってくるもの。花粉のようなものですよね。

自己免疫疾患は自分の体の臓器などが攻撃対象で、免疫が反応する対象が違うことになります。

ですが、免疫の異常であるとか、過剰反応だとか言われている点はよく似ているんですね。

アレルギーも円形脱毛症も免疫の異常と言われている点では似ている
アレルギーも円形脱毛症も免疫の異常と言われている点では似ている

 Point

円形脱毛症は、アレルギーに使われる薬で効果がある!

免疫を止められない状態とは

自己免疫疾患は、免疫が自分自身の体を攻撃してしまう病気です。免疫が毛包を攻撃することで、成長中の髪が突然抜けてしまう。これが円形脱毛症。

アレルギーでよく言われるのは衛生仮説というものです。幼少期に清潔な環境で育つと、菌に触れることが少ないので、免疫の成長がうまくいかない。その結果、アレルギーが起こるというものです。

思えば、昔はそんなに花粉症がなかったし、食物アレルギーもなかったんですよね。最近ですよ。マスクをつけている人ばかりになったのって。

ある程度は、清潔な環境でないと、もちろん何か悪性の病原菌に感染して病気や死に至ることもあるわけですが、必要以上に清潔にするのもよくないという説が出てきました。

これは自己免疫疾患にも言えることのようです。アレルギーも自己免疫疾患でも免疫が暴走するような状態が起こっているわけで、それを体の中でストップさせることができていないというわけ。

そこで最近注目されているのがTregす。

Tregという細胞は制御性T細胞という免疫の一種で、免疫による攻撃をストップする役目があります。どうも、衛生状態がよいとこの細胞が少ないと言われているんですね。

Tregは免疫による過剰な攻撃をストップする役割
Tregは免疫による過剰な攻撃をストップする役割

 Memo

免疫学で有名な谷口克先生の本によると、子供の頃にペットや家畜を飼うのがアレルギーを予防するにはいいとあります。

幼少期に清潔な環境にしすぎないことも、円形脱毛症の子どもにとっては大事なことなんですよね。子どもは環境を選べませんから。

 Point

清潔すぎる環境で育つと免疫の髪への攻撃をストップできなくなる!

子どものストレスと円形脱毛症

アレルギーとの関連から、清潔すぎる環境の問題について書きました。環境と言えば、もう1つ重要なことがありますよね。それがストレスです。

私は円形脱毛症はストレスと大いに関係があると思っているんですが、専門家は簡単にそうは言わなくなっているようです。

私が小学校の頃に病院に行くと、ストレスが原因だと言われたものですが。

円形脱毛症はストレスがあったことの証明

2002年に熊本県の天草市の小学校で、2年生の男の子が、先生に胸ぐらをつかまれて、壁に押し当てられ、叱責される事件がありました。これが体罰かどうかという裁判が有名です。

その男の子は、それを機に夜中に泣き叫ぶ、食欲が低下するという症状が現れます。そして、円形脱毛症もできたのです。

円形脱毛症の原因は体罰なのか、親がかなり学校を非難したために、大事になってしまったことによるストレスなのかはわかりませんが、症状として円形脱毛症が出ました。

裁判では円形脱毛症が出たということは、精神的なストレスがあったことの証明として使われています。

他にも学校での人間関係などのストレスを感じて、円形脱毛症が起こることはありますよね。

ストレスに固執することはない

私の場合、小学2年生で最初に円形脱毛症ができましたが、たしかに学校がいやだという時期でした。子どもには、子どもの世界があって、大人にはわからないことも多いものです。

さらに幼少期のストレスなんてものはよくわかりません。本人にどこまでストレスの自覚があるのか。考えようによっては、赤ちゃんが思い通りにできない状況は、ストレス以外の何者でもないとも言える。

私の調査ですが、大人の場合は、圧倒的に人間関係のストレスが円形脱毛症には多いのです。だけど、子どももそれと同じように考えるわけにはいかないと思いますね。

環境の変化もストレスをつくりますが、ストレスへの耐性は人それぞれだし、ストレスを感じていないのに脱毛したりと、因果関係は難しいものがあります。

ストレスの感じ方は人によってかなり違う
ストレスの感じ方は人によってかなり違う

ですから、私はストレスは円形脱毛症に関係があるものの、そこから解決するのは無理なことだと思っています。

ストレスはあって当然と考える。大事なのはストレスに負けない体にすることなのです。

 Point

幼少期の子どものストレスを意識することはあまり意味がない!

円形脱毛症と腸内環境との関わり

ここまで、円形脱毛症はアレルギーとの関係があること、幼い頃の衛生状態とも関係がありそうだということも書いてきました。ここにヒントがあるのです。

私がたどり着いたのは、腸内環境でした。

赤ちゃんの頃の腸内はビフィズス菌がほとんどを占めていますが、やがて離乳食を食べるようになって、腸内細菌叢(腸内フローラ)が変わっていきます。

つまり、腸の中の菌の構成が変わって、いろんな種類の菌が腸に棲むようになるんですね。

その中で作られる免疫もあります。腸の内側と外側に免疫と細菌がいるわけです。お互いにいろんな影響を与え合っています。

ストレスは免疫を弱めます。同じようにストレスは、腸内環境を悪化させます。これらが連動して、健康状態を変化させているとも言えるんですね。

ストレス、免疫、腸内環境、この3つは、円形脱毛症を考えるにあたって、かなり重要なことだと感じています。

腸内環境がストレスへの耐性にも影響があると言っている専門家もいます。

ストレス、免疫、腸内環境の3つは、円形脱毛症を考えるにあたって重要
ストレス、免疫、腸内環境の3つは、円形脱毛症を考えるにあたって重要

 Point

腸内環境が、円形脱毛症などの自己免疫疾患に関係している!

幼少期の円形脱毛症の治し方

円形脱毛症は遺伝が関係しているという研究があります。

一方で、お母さんと同じ腸内細菌が赤ちゃんにもあったという研究もあります。私はなんかこれが遺伝の1つと言えるような気もするんですね。

円形脱毛症を治すには、生活習慣が重要です。幼少期の生活習慣を作るのは、お母さんの大事な仕事だと思うんです。

そこで、何をすれば円形脱毛症を治せるかということに話を進めていきたいと思います。

食事に気をつけて腸を鍛える

まず、病院に行くべきかというのは、私は必要ないと思っています。

腸内環境を考えれば、腸内フローラというのは、年齢とともに完成されていくんですよね。だから、まだ幼少期の腸は未熟だと言えます。

未熟なために、円形脱毛症が起こっていると言える部分もあるわけです。

腸内環境に最も悪い影響を与えるのは、抗生物質だと言われています。イギリスでの調査では、幼少期の抗生物質がアトピー性皮膚炎の原因なっていると言われています。

抗生物質は必要な時もあるでしょうけど、冷たいものとか、腸内環境に悪いものを避けながら、一方でいい菌を食事の中で取ることが大事だと思います。

具体的には、ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆やキムチなどの発酵食品です。それから、ビフィズス菌などを元気にするオリゴ糖や食物繊維です。

幼児の場合は、食べるものこそが生活習慣だと思うんですね。食べるもので腸内環境をコントロールできるのは、お母さんであって、本人には無理なことです。

腸内環境をよくするものとして、乳酸菌食品、オリゴ糖、食物繊維など
腸内環境をよくするものとして、乳酸菌食品、オリゴ糖、食物繊維など

 Point

円形脱毛症の子どもに親がしてやれることは食べもののコントロール!

成人と子どもの円形脱毛症の違い

15歳ぐらいまでは、免疫の構成も違うんです。免疫は白血球のことですが、白血球の中には顆粒球とリンパ球があって、子どもは大人に比べて、リンパ球が多いんです。それが徐々にバランスが取れてくる。

何度も言いますが、円形脱毛症は自己免疫疾患です。

子どもが成長する中で解決できていくこともあると思うんです。それは医療や薬の力じゃなくて、成長とともに自分の体の中で解決されていることですよね。

また、成長するにつれて人間関係が重要になっていきます。小学校から中学校になれば、さらに見た目や容姿を気にする子は多くなる。

そうなると、円形脱毛症による見た目の変化に、すごくストレスを感じるようになる。これは回復を遅らせる原因にもなると思います。

でも、まだ本人に幼少期でそこまでの不安がないのであれば、自然治癒が一番ですよね。逆に親が慌てて薬に頼るようなことがあってはいけないと思うんです。

今、薬で症状を止めるような一時的な対処をするのではなく、根本的な原因を考えて、回復させて、完治させておくことが大事だと思います。

私のように大人になるまで、何度も苦しむことになりますからね。

幼少期のうちに完治させておくことが子どもの明るい未来を作る
幼少期のうちに完治させておくことが子どもの明るい未来を作る

 Point

見た目で悩まない年齢のうちに完治に向けて取り組むこと!

まとめ

円形脱毛症はアレルギー疾患との関連が見られます。アレルギーも自己免疫疾患も免疫に問題があり、その免疫にとって重要なのは腸内環境です。

将来的な再発を防ぐためにも、腸内環境に意識を向けて、ストレスに負けない体を作ることが必要だと思います。

この記事のポイント

  • 子どもの円形脱毛症は、回復率が低く、アレルギーとの関連がある!
  • 円形脱毛症は、アレルギーに使われる薬で効果がある!
  • 清潔すぎる環境で育つと免疫の髪への攻撃をストップできなくなる!
  • 幼少期の子どものストレスを意識することはあまり意味がない!
  • 腸内環境が、円形脱毛症などの自己免疫疾患に関係している!
  • 円形脱毛症の子どもに親がしてやれることは食べもののコントロール!
  • 見た目で悩まない年齢のうちに完治に向けて取り組むこと!
今だからこそ完治!幼少期の子どもの円形脱毛症はどう治療するべきか

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